Mayoidoriの行方

橘弥宵生の、徒然雑記。

りんごの木

 

あらしのあとの りんごの木に

きびしくむちうつことなかれ

 

折れた枝に添え木を

落ちた実をていねいに拾い

あらしを耐えた生存を

ねぎらい いたわり

 

痛んだ枝葉 枝元 幹の

ひとつひとつに 親身な手当てを

それぞれには別個の傷と痛みが

無数に刻まれている

 

傷が膿むことのないよう 根気よく手当をつづけるのだ

 

内奥には無垢の魂 生命の光に祈りを

やがてふたたび陽の目を浴びる 魂の新芽

息吹きを待つ