2012-02-07 熱をもった気体 熱を持った気体が からだの中から シューシューと抜けていく 時間をかけて 吹き出し口から 低くて高い 2重の音を奏でる わたしはただの楽器になって ただただ 音と気体を 眺めている からだの力を抜いて 流れをさまたげないように ただただ 虚空を見つめている 気体に色はなく 熱は大気へと放たれる 楽器になったわたしは からっぽを目指して つぎからつぎへと 音が出てくるのを待っている わたしは 気体のとおる くだ